2月14日の放送は、川西町の民話をご紹介しました

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2月14日の放送は、川西町の民話をご紹介しました

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「川西昔ばなしの会」の語り手さんの

佐々木しづさんと佐藤知恵子さんに語っていただきました。

 

 

 

①「猫と薬屋」 ※語り:佐々木しづさん

 

 

ある村はずれに、4人家族と黒い猫が1匹暮らしていました。

不便な村だったので、富山の薬売りが「置き薬」といって、家々に薬を置いては定期的に薬を補充しにやってきていました。

 

その拠点となっていたのが、この4人家族の家で、薬売りは滞在中、家族はもちろんのこと、猫とも仲良く過ごしていました。

 

そんなある日、家のおばあさんから薬売りは、

「夜中に嫁がこっそり戸棚の中のおいしいものを食べてしまって困っている」

と打ち明けられます。その話を聞いた薬売りは、夜中、様子をうかがっていると戸棚を開けておいしいものを食べていたのは、なんとその家の猫だったのです!

 

薬売りは、夜の出来事についておばあちゃんに話すと、そんな猫は飼えないと殺してしまい、畑に埋めてしまいました。

 

時が経ち、薬売りがその村を訪れると、家族は、畑でとれたカボチャを出しておもてなしをすると料理をします。

しかし、かぼちゃを煮込んだ煮汁がいろんな色になって、これはおかしいと、薬売りは畑を掘り返します。

するとそのカボチャは、ころされた猫の口から生えていたのです!

 

殺された猫の恨みがそのカボチャに込められていました。

 

 

 

このような動物の恨みが出てくる民話というのは、各地に多く残されています。

化け猫の話だったり、キツネが化けて出てきたり。

子ども心にお話しを聞くとちょっと怖い話が残っているというのは、生き物を大切にしなければならないんだよというのを暗に伝えているのかもしれません。

 

こういうことを伝えるにも民話というのは、当時はとても大切なツールだったのでしょう。

 

 

 

②「きたない手拭い」 ※語り:佐藤知恵子さん

 

 

 

新潟から米沢に通じる越後街道を旅するお坊様がいました。

小松の町まできたところで、そのお坊さんは力が尽きてしまい、お坊様はその町の中にあった大きなお屋敷を訪ねて

 

「何か食べ物を恵んでくれ」

 

と頼みます、するとお屋敷から女中さんが出てきて、自分のくいかけの握り飯とそれでは足りないだろうと、さらにお米を持ってきてお坊様にあげます。

それを見ていた屋敷のおっか様が、女中をしかりつけ、米を取り戻してこいといいます。

女中は仕方なしにお坊様を追いかけてお米を返してもらうのですが、心優しい女中にお礼だと言って、お坊様は、汚れた手拭いを渡します。

 

女中は、その手拭いで顔を拭き続けていたら、なんと!周りの人、誰もが見惚れる「美人」さんになりました。

またしてもそれを見ていたおっか様は、手拭いを取り上げ、自分の顔を拭くと・・・

 

こちらはなんと馬に!!!!!����

 

人を大切にしないと罰が当たるというお話でした。

 

 

 

このお話は、題名は違えども「日本昔ばなし」でも放送されたお話でもあるそうです。

全国各地に伝わっているお話なんですね。

皆さんもくれぐれも人には優しく接してくださいね。

 

 

 

次回の放送は、3月14日(木)午後9時からです。

次回もお楽しみに♪

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