「新庄民話の会」の語り手さんの渡部豊子に語っていただきました。
「鬼むかし」前半
昔あるところにおじいさんとおばあさんと3人の娘が暮らしていました。上の2人の娘は、器量がよいがわがままでした。3番目の娘は、その反対で器量はよくないのですが、正直者でした。おじいさんとおばあさんは、上の2人をどうにかしなければと、山の中に小屋をたてて、そこで機織りをするように言います。最初に一番上の娘に小屋へ行くように言い、布を一反降り終われば家に戻っていいと言われたのでしぶしぶ小屋に向かいました。しかし、機織りをろくにせず、怠けていると、山からなにやら怪しい声が聞こえてきました。「びんぐす たでぐす ごまかぐす うづくしやまの ごんぞう」と、だんだん声が近づき鬼がやってきました。
「鬼むかし」後半
1番上の娘が何日経っても戻ってきませんでした。おじいさんとおばあさんは心配になり、2番目の娘にも小屋に行くように言いました。しぶしぶ小屋に行った2番目の娘も怠けて機織はせず、夕方になってしまいました。すると、一番目との娘と同様に山の方から声が聞こえてきて、鬼に連れ去られてしまいました。最後に残った3番目の娘も小屋に向かいました。すると同じように鬼が出てきたが、隠れたりせずに鬼の問いかけに応えたので「お前はいいやつだな」といて危害をくわえず山に帰っていきました。
鬼と言えば、怖いイメージがあったけれど、浜田廣介の童話に出てるく「泣いた赤鬼」のように優しい鬼もいるんだなと改めて感じました。怖いと思っていても頑張って向き合った3番目の娘のように、自分とは異なるものと逃げずに向き合うことの大切さを、この民話で伝えているのかと思いました。
3月の放送で3人が卒業しますので、今までありがとうございました。4月からは新メンバーが加わり4人で放送をお送りしますのでお楽しみにしてください。
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